Perivia one style

園芸しごとから得られたあれこれ

日差しが夏のような春

ジャーマンアイリス


今年
の4月、5月は気温が高い日が多くて日中の日差しはまるで初夏のような日が続きました。夕方になるにつれて気温が下がり作業服を重ね着しないままでいると昼間にかいた汗が引いて寒さを感じるほどでした。

そんな日が続いていると、本格的な夏に入る前から熱中症対策を考えなければならないなと思います。

それでも雨が降ると気候は梅雨の湿気を含み気温も例年通りに戻るので少し安心します。「ああ、ちゃんと梅雨が来るのだな」と。

緑肥にもなるハゼリソウ

 

気温が高い日が続くと植物の生育も早くて畑の雑草も繁茂しやすいので例年より早めに草刈作業を始めています。目指しているのは「じゅうたん」のような草地を維持することです。草刈りの目的は景観の維持と自家栽培している植物が元気に育つためです。雑草はさまざまな虫を呼び寄せますが、畑を作っている人にとって良いことばかりではありません。それは栽培している植物を病気にしてしまったり、枯らしてしまう原因を引き起こすのです。そこで草の背丈が栽培している植物より高くならないように人口的に調整します。春になると人に嫌われる「雑草」ですが色々な草が「雑草」となって現れています。言い換えればその土地に合うような草が出てきているので草を見ることで土地の環境特性や条件が分かります。調整していると毎年出現する草が変化してくるのでどんな草が出てきたか多少覚えておけば年を追う事にその土地の土壌変化も感じられます。

昨年は新しく借りた畑への植え付けはほとんどしませんでした。雑草を刈り取ってはそのまま土の上に置いておいたので自然に土中の腐食が進んだようです。おかげで今年の土の硬さは前年に比べてとても柔らかくなっています。

宿根フロックス

 

 

小屋の通路の解体作業・・・「中」

冬の間の作業としてユニットハウス小屋の周りを覆っていた壁の解体に着手していました。

これまで長く使われることのなかったユニットハウス小屋ですが、今では工具や普段使わない道具などを納めています。

以前の持ち主が小屋を覆うようにあまり物の建築資材を使って小屋の通路兼、壁として役立ていたものの、長年の風雨で自然解体されつつありました。いつかやらなければ・・・。と思いつつ放置してたのですが風が吹く度に壁がバタバタと音をたて、大家さんからも壊して良いとのお話があったのですが手付かずにしていました。

風雨で壊れつつある様

ユニットハウス小屋

通路を覆う壁

 

解体前の壁

壁の骨組み

骨組み

小屋の通路に籾殻の袋を置いていた場所から少し離れた床板に籾殻が散乱していました。袋に穴が開き籾殻が運ばれネズミの巣が作られていました。

ネズミの赤ちゃん

毎日少しずつ解体に取り組んで3月頃には小屋の骨組みも取り払いました。沢山の釘、かすがい、建築用部品を取り除きました。

 

とりあえず、今回は気になる箇所だけ手を入れて続きは後回しすることにしました。

プライベートガーデン 3月の花たち

借りている畑に譲り受けた草花、樹木を植え付けてから8年ほど経ちます。今では種類も増えてきて色々な花々が視覚を、嗅覚を楽しませてくれます。以下、いち部ですがご紹介します。

 

黄梅

コンパクトに樹形を整えられるのが魅力で毎年いち早く春を告げてくれます。旧暦の正月頃に花が咲くので「迎春花」ともいうそうです。可憐な小花がたくさん咲くので見応えがあります。

春を告げる黄梅

ヘレボルス

ほとんど手間入らずで茎も太く、自立してくれるのでガーデンにあると重宝します。私のお気に入りは白の種類。

ヘレボルス

 

 

ヘレボルス

 

サンシュユ

背が高くなる性質ですが花の少ない季節に咲いてくれる樹木です。

サンシュユ

 

カランコエ

12月頃からツボミができてきて部屋の中で開花しています。

2年目のカランコエ

 

春は花粉症の季節でもあり、憂鬱にもなりやすい時期ですが植物の姿は気持ちを和ませてくれる貴重な存在です。これらの植物たちは訳あって送り主から私の元へ来ていますが、こちらに来てからも譲り受けた植物が無事に元気に育ってくれています。送り主に元気ですよと報告できるので嬉しく思います。今年は譲り受けてから3年目でやっと花が咲きそうな植物があるので楽しみです。もう少し暖かくなるときっと咲いて見せてくれることでしょう。楽しみに待っているところです。

畑の整備

手付かずにしていた草むら

冬の間は木々や草花の芽吹きを待つばかり・・・。かと思うけど、やっておきたい事がいろいろあります。暖かくなってくると動きやすくなるのはヒトだけでなく、動植物も同じこと。

あっという間に草が背丈ほどになるし、菜園めがけて虫や動物たちが野菜を食べに訪れます。

畑の整備は冬近くなるまで休む間がないので「暑さとの戦い!」と言ってもよいくらいです。体力がどこまで続くか毎年、勝負です。

今は植物の芽が出る前の一番落ち着いた日々で、身体を休ませることのできる季節なのだけど、こんなときだからこそ、畑の整備をしたいのです。

具体的に何をするのかと言うと、手をつけずにいた草むらの草刈りや崩れそうな小屋の整備などです。

年間通して比較的穏やかな天候の関東地方では1月から2月上旬くらいまでは、朝に霜が降りる程度なので降雪を心配することはほとんどありませんが、屋外での作業はとても寒いです。

斜面の草を綺麗にしたい

日光を受けながら体を動かしていると次第に背中が汗ばんできます。私の場合、冬の間はあまり身体を動かさずに食事をするので摂りすぎた塩分を排出する機会があまりありません。でも、畑の整備をすることでじんわりと汗をかくことができるので、体内の新陳代謝を実感できる機会でもあります。

草を刈ったあと

畑地は境界線がはっきりしていない箇所が多く、隣の畑との土地の境界が分かりにくいです。畑の持ち主の一世代前までは畑を利用していた人たちが多いので、畑の境界際をお互いが把握していたようですが、代がかわると曖昧になっていきます。何年も自分の畑地を訪れない人もいるので雑草が生えて、竹林に変わって、おいそれと手が付けられなくなってしまいます。

緑が濃くなる夏は栽培中の畑の草刈り作業に追われてしまって体力を消耗するので色々思いを巡らす余裕が無くなります。ですので、草木の芽吹く前の冬の間に手付かずにしていた場所の整備をしてしまいたい理由がそこにあります。がんばります。

春の訪れ

暖かい日が続くと外に出ていて気持ちが良い。畑ではオドリコソウやイヌノフグリなど春を知らせる草が繁茂し始めている。気づくと金糸梅がたくさんの花芽をつけて咲き始めている。金糸梅は樹木なのだが、こじんまりと剪定することで盆栽のように楽しむことができて、毎年花芽をつけて黄色くて可愛い小さな花をたくさん見せてくれる。植木鉢やプランターでも楽しむことができる。

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黄梅

を秋に植えたセリンセキウイブルーは厳しい冬の寒さに耐えてよく育ってくれた。どんな植物なのか、どんな花なのかずっと楽しみにしていた。花の姿は下向きに咲いてあまり主張しない、奥ゆかしい花。これからもっと暖かくなったらどんな生長姿を見せてくれるのだろう。

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セリンセキウイブルー

 

部屋の中では、2月には水耕栽培しているヒヤシンスの球根の花が顔を出して一足早く春の訪れを知らせてくれる。いつ咲くのか毎日観察して待ち続けること3ヶ月。

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ヒヤシンスの花

 

鮮やかな花の色は目に眩しく、芳しい花の香りは部屋の中で存在感のあるフレグランスになっている。

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ヒヤシンスピンク

最近、スマホ写真の撮り方を学び初めているので、初心者向けの撮り方に挑戦してみた。写真の撮る時間は午前中が良いとのこと、自然光を味方につけて他の被写体以外は写さないように工夫するとのこと、うまく撮れただろうか。

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ヒヤシンス白

見る人に配慮した写し方というのは初めて心掛けたことだった。たくさん撮る中でお気に入りができると写真を撮る楽しみを味わうことができる。

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ヒヤシンス水耕栽培

球根を入れているグラスは100円均一ショップで見つけたもので、ヒヤシンスの球根の大きさにピッタリだった。グラスは安定感があって透明なので植物の根っこの様子が分かり易く観察しやすい利点がある。

一方、部屋で咲いたヒヤシンスに比べると屋外のヒヤシンスはまだまだ花芽が小さい。これは前年に花を楽しんだ後、土に埋めておいたもの。

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屋外のヒヤシンス

前年に楽しんだ球根は捨てる存在・・・。球根は毎年購入する方が良い花が咲くものだが、小さな花でも咲いてくれると生きている証だなと感じられる。

欲張らず、楽しもう。

冬の庭の楽しみ

 

二月の空気は冷たく、朝と晩はグッと寒さを感じるけど部屋の中では花咲りの毎日を送っている。ガーベラ、シクラメンデンドロビウムカランコエ・・・。

冬の間は小さな植木鉢が私の庭。

お天気の日は植木鉢の植物たちを部屋から出して、ベランダで日光浴をさせている。

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ガーベラ、シクラメン

市民活動の一環で、毎週日曜日はボランティアの仲間たちと手作りの薬草園の運営に携わっている。春から晩夏までは草取りや剪定作業など忙しくなるが冬季は植物たちは休眠中なので周辺設備の修繕などできることを少しずつ進めている。

 

の降った数日後の日曜日、寒い中でもメンバーが集うので園内は賑やかだ。冬場は園内の薬草を利用して健康茶を試す良い機会でもある。今回はチコリの根っこを掘り上げて「チコリコーヒー」を飲んでみることにした。

 

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四月のチコリ花と二月の地上部

和名はキクニガナ。キク科の多年草なので寒さ、暑さにも強く、育てやすい植物なので気に入っている。春の花の姿は美しく、大株なので見応えがある。園内のキッチンハーブ枠の花形だ。

以前にもチコリの根を掘り上げてチコリコーヒーを試飲しているがあれから三年ほど経過しているのでチコリの新たな株が増えている。

 

「チコリコーヒー」の作り方

①根っこを洗う

②刻む

③乾燥させる

④炒る

⑤煮出す

薬草は利用方法がシンプル。根っこを利用するものは特に乾燥工程が重要だと思う。

 

 

①根っこを洗う

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チコリ根

根っこの状態はさまざまで、細い根から太い根まで大きさがバラバラだ。水で洗っている時に木質化した部分は外す。

 

②刻む

包丁で刻む感覚はゴボウのよう。太く育った根っこは芯が硬く木質化しているので刻みにくい。細い根の方が扱いよく、刻みやすい。

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根っこ

包丁で出来るだけ細かく刻む。

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細かく刻んだ直後

 

③乾燥させる

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乾燥後

新聞紙の上に広げて数日間乾燥させて、水分を飛ばす。パラパラと手につかずに乾燥させることができたら飲み頃だ。

 

④炒る

本来は、乾燥させてからフライパンで炒るのだが、気持ちが先走って当日に掘り上げたばかりの根を炒ってみた。

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フライパンで炒る

掘り上げたばかりの根っこは炒っている間、ほとんど良い香りを感じることができなかった。

改めて、水分が飛んで乾燥された根っこを炒ると、香ばしい香りが鼻に届き、「焙煎」しているなという感じがある。

香りが良いと、飲んでみる時の期待が徐々に膨らんでくるものだ。

焦らず、よく「焙煎」する。焙煎完了の頃合いは根っこがまんべんなく茶色く色づいたら良しとした。

 

⑤煮出す

焙煎した根っこを鍋に移して、事前に沸かしておいたお湯を注ぐ。

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煮出す

色よく煮出して、成分がお湯に移るのを待つのも楽しみ。

完成。

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出来上がり

掘り上げたばかりのチコリコーヒーは苦味が強くて続けて飲む気分になれなかったけど、きちんと乾燥させたチコリコーヒーは美味しく飲むことができて、おかわりした人が多かった。

これが、ノンカフェインの「チコリコーヒー」!

 

 

竹林にて

2022年を迎えるにあたり

年末恒例の青竹を使ったお飾りを手作りした。

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2022年 お飾り

バラの花は購入したものだが、松葉や千両は育てたものを使うことができた。

折り紙で扇を作り、お祝いの水引を結ぶとちょっと豪華に見える。

例年は100均ショップで売っている扇や水引のアクセント材料を使っていたけど、今年は飾り材料に使うものは全て自前で用意できたので出来上がりの満足度が上がった。

 

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竹林

土台になる青竹は畑近くの竹林で入手したもの。竹林の持ち主がいらっしゃるので、地主さんに断りを入れなければ切ることができない。

 

竹林は鬱蒼としている。夕方の3時を過ぎると寒さが増して、ちょっと寂しい雰囲気の場所になる。

良さそうな竹を選ぶことができた。

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孟宗竹のアップ

地際で切った竹は長さが15mくらいあるので、上の方についている葉を全て落としてからでないと引っ掛かってしまって竹林から引っぱり出せない。

広い場所へ運び出せたら、使う長さに調整して切って、水で洗って表面の汚れを綺麗に落とす。

手間が掛かるが毎年、この工程がなければ正月が迎えられないような気がしてしまう。

 

現在は生活の中で竹を利用する習慣があまりないので放置されて手付かずの竹林が増えたように感じる。

人の手の入らない竹林は薄暗く、竹が増えて薄暗い荒れ地に見えるので粗大ゴミが捨てられる現場跡を見つけることがある。

荒れた竹林は人を寄せ付けない独特な雰囲気があるので、そういった場所に粗大ゴミを捨てる「不法投棄」が増える。

 

竹林は適度に間引くことで明るい雰囲気になるので、人が利用している様子のある場所になれば人の目が行き届いて不法なゴミを捨てようとする人がいなくなるかもしれない。

誰もが「捨てるのをやめよう」と思える環境を整えたい。