Perivia one style

園芸しごとから得られたあれこれ

コンニャク芋で手作りコンニャク

の収穫物、コンニャク芋。両手を広げたくらいの大きさだ。重さは約2kg。

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コンニャク芋

コンニャクの苗を頂いて3年ほど栽培したものだ。栽培したといっても手間はかけず、植えておいたものが大きくなったので掘り上げてみたら想像していたよりもよく育っていたのだ。

仲間内で集まり、野外でコンニャク作りに挑戦することにした。子供の頃、母親が手作りしていたのを遠目に眺めていたというおぼろげな思い出のある人が数人いたものの、コンニャク芋そのものから実際に作るのは皆初めてだった。参加者それぞれがネットで作り方を学んでから調理実習に取り掛かった。

素手でコンニャク芋を扱うと皮膚のかゆみが出るので手袋は必需品だ。

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皮を落としたコンニャク芋

をたわしで擦り落とし(落とさなくともよいらしい)、周りの小さな芽も取る。皮を剥いたコンニャク芋は特有のぬめりが出て扱いにくくなるので包丁さばきが危うくなる。参加者のひとりの切り落とした芽の部分を下にすると滑りにくいよとのアドバイスがあり、実際にまな板に密着するので滑りにくくなり作業ができる。そこへスイカ専用の大包丁を入れる。

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きれいな切り口

中身はきれいなクリーム色でなめらかそうだった。作業効率を考えて1kgづつ二手に分かれて調理作業に入ることにした。

コンニャク芋は包丁の入りがよく、シャリシャリした感覚で長芋のような質感だった。扱う内に徐々に酸化で赤茶の斑点がにじみ出てくるので手早く調理を進める。

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切り分けたコンニャク芋

細かい芽と皮を取り除いた一口サイズのコンニャク芋1kgと50度程度のお湯4Lを用意する。一度にミキサーにかけることはできないので数回に分けて作業する。コンニャク芋とコンニャク芋が十分に回る程度のお湯をミキサーの容量に合わせて投入する。

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ミキサーにかける

2〜3回軽く回して粉砕してから30秒くらいの連続回転。とろりとなっていればよしとする。

これを数回に分けて繰り返す。

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ミキサーをかけたもの

この鍋の分量は約1kgのコンニャクとプラス4Lのお湯。時間が経つほどに緩みが無くなってくるようだった。ミキサーで撹拌するための水分は目分量で投入したのでお湯が余ってしまった。余ったお湯は凝固剤(消石灰)を溶かすために100m l残す他は全ての分量を合わせたボウルの中に入れて最終的に泡立て器で馴染ませた。

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コンニャク芋ペースト

二手に分かれて作業して出来上がったコンニャク芋ペーストは見た目の違いがあった。ミキサーで撹拌した方はなめらかなペーストに仕上がり、フードプロセッサーを使った方は芋の形状が残る仕上がりで同じ水分量であってもかなり緩く、追加で火にかけて緩みを少なくした。どちらが良いかは茹で上がりのお好み次第か。

30分ほど放置して馴染ませると硬さが増しているようだった。コンニャク芋ペーストの温度は40度だった。暖かいうちに凝固剤(消石灰)を入れる。

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消石灰を混ぜる

手早く撹拌しつつ、色が変わってきたら撹拌終了。少し灰色に変化したようだった。

バットに移し30分ほど放置する。分量が多いので家庭用バットではなく、発泡スチロールを利用して型をとった。芋離れの心配があったが割と簡単に離れたのでよかった。

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コンニャク

熱湯を入れた鍋を用意する。型から取り出して切り分けたコンニャクはまだ柔らかく、気をつけてながら切り分ける。30分湯がくうちにコンニャクの香りも増してくる。湯がくことでアクが抜け、更に硬くなる。野外調理はここまでにした。

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コンニャク試食

早速、試食準備に入ったが30分間湯がいたばかりのコンニャクは表面の色は明るい灰色だが中身の色は茶系の黄色味が強く、湯がきが足りないように思われた。

刺身状に薄く切ったコンニャクを再度30分熱湯で茹でると徐々に明るい灰色に変わった。コンニャク芋は思った以上によく茹でなければならないことがわかった。

出来上がったコンニャクは田楽みそで試食したところ、噛むほどに水分を感じるので田楽みそが弾かれるようだった。美味しく食べるにはコンニャクが出来上がってから、コンニャクの水分を少し抜く必要があるなと感じた。

残りのコンニャクは各自、自宅で食べるように取り分けた。調理して、美味しく食するまでにはもう一手間必要だなと思った。