冬の庭の楽しみ
二月の空気は冷たく、朝と晩はグッと寒さを感じるけど部屋の中では花咲りの毎日を送っている。ガーベラ、シクラメン、デンドロビウム、カランコエ・・・。
冬の間は小さな植木鉢が私の庭。
お天気の日は植木鉢の植物たちを部屋から出して、ベランダで日光浴をさせている。
市民活動の一環で、毎週日曜日はボランティアの仲間たちと手作りの薬草園の運営に携わっている。春から晩夏までは草取りや剪定作業など忙しくなるが冬季は植物たちは休眠中なので周辺設備の修繕などできることを少しずつ進めている。
雪の降った数日後の日曜日、寒い中でもメンバーが集うので園内は賑やかだ。冬場は園内の薬草を利用して健康茶を試す良い機会でもある。今回はチコリの根っこを掘り上げて「チコリコーヒー」を飲んでみることにした。
和名はキクニガナ。キク科の多年草なので寒さ、暑さにも強く、育てやすい植物なので気に入っている。春の花の姿は美しく、大株なので見応えがある。園内のキッチンハーブ枠の花形だ。
以前にもチコリの根を掘り上げてチコリコーヒーを試飲しているがあれから三年ほど経過しているのでチコリの新たな株が増えている。
「チコリコーヒー」の作り方
①根っこを洗う
②刻む
③乾燥させる
④炒る
⑤煮出す
薬草は利用方法がシンプル。根っこを利用するものは特に乾燥工程が重要だと思う。
①根っこを洗う
根っこの状態はさまざまで、細い根から太い根まで大きさがバラバラだ。水で洗っている時に木質化した部分は外す。
②刻む
包丁で刻む感覚はゴボウのよう。太く育った根っこは芯が硬く木質化しているので刻みにくい。細い根の方が扱いよく、刻みやすい。
包丁で出来るだけ細かく刻む。
③乾燥させる
新聞紙の上に広げて数日間乾燥させて、水分を飛ばす。パラパラと手につかずに乾燥させることができたら飲み頃だ。
④炒る
本来は、乾燥させてからフライパンで炒るのだが、気持ちが先走って当日に掘り上げたばかりの根を炒ってみた。
掘り上げたばかりの根っこは炒っている間、ほとんど良い香りを感じることができなかった。
改めて、水分が飛んで乾燥された根っこを炒ると、香ばしい香りが鼻に届き、「焙煎」しているなという感じがある。
香りが良いと、飲んでみる時の期待が徐々に膨らんでくるものだ。
焦らず、よく「焙煎」する。焙煎完了の頃合いは根っこがまんべんなく茶色く色づいたら良しとした。
⑤煮出す
焙煎した根っこを鍋に移して、事前に沸かしておいたお湯を注ぐ。
色よく煮出して、成分がお湯に移るのを待つのも楽しみ。
完成。
掘り上げたばかりのチコリコーヒーは苦味が強くて続けて飲む気分になれなかったけど、きちんと乾燥させたチコリコーヒーは美味しく飲むことができて、おかわりした人が多かった。
これが、ノンカフェインの「チコリコーヒー」!